農家妻しばさくです
ご覧くださり、ありがとうございます。
あなたは、こんなことありませんか?

今回の記事では、以下のことがわかります

この記事を書いている私、しばさくは、家庭菜園歴7年目突入中の、現役農家妻です。
庭で家庭菜園しようと思って、いざスコップをもって現場をみると…
庭の土カッチカチやん!
なんてことありませんか?
なにも育たなそうな、初心者がみても良くなさそうな土を、劇的に改善するには
「土の団粒化」が必要です。
今回の記事では、土を良くするために必須な「土の団粒化」について、深掘りして解説します。
もくじ
【家庭菜園初心者】土の団粒化とは?【いい野菜のため】

結論からいいますと、土の団粒化とは「土をフカフカにする」ことです。
「団粒」とは、小さな団子のことです。
フカフカな土には、小さな小さな土の団子がたくさんある状態なのです。
イメージ↓

団子=ほぼ球体です。
丸い物体が多いほど、隙間がたくさんできますよね?
この隙間=空気がフカフカを生み出しています。
土がフカフカだと良い畑ってよく言いますよね?
良い土の畑を踏むと、長靴が柔らかく沈む感覚があります。
これは土の団子がたくさんあって、空気をたくさん含んでいるからでしょう。
また、雨などで水分過剰になっても、適度にある空気の層「隙間」を流れて地下へ落ちていくので、フカフカが持続します。
作物が丈夫で健康に育つためには、この「フカフカ土」が必要なのです。
そして、この団子は空気を含ませるだけじゃありません。
団子の中には、適度な水分が含まれています。
良い土はフカフカでありながら、触るとしっとりして柔らかいものです。
その理由は、団子に含まれる水分によってもたらされています。
このようにフカフカで団粒化された土は、適度な「空気」と「水分」を含んでいる状態なのです。
ちなみに具体的な「理想土」に含まれるそれぞれの割合はこちら
- 土や砂等の固形物:40%
- 空気:30%
- 水分:30%
このような状態の土だと、フカフカで柔らかく、さわるとしっとりしています。
農業の専門家がよくいう「保水が良く水はけの良い土」というのが、この状態です。
そしてこのようなフカフカ土の状態にするためには、土の団粒化が必要なのです。
「そもそもなんで土の団粒化をすると野菜にいいの?」
例えばフカフカで団粒化した土に種を植えるとします。
土は適度な湿度を保っているので、発芽が揃いやすいといわれているのです。
種の発芽は、水が多すぎると腐るし、少なすぎると発芽しません。
団粒化した土の湿度は発芽に絶妙な水分バランスなのです。
また発芽後の生育にも、土の団粒化は良い影響があります。
フカフカを作っている空気の層「隙間」にそって根っこが伸びやすいのです。
団子に含まれる適度な水分を、伸ばした根っこが吸いやすくなります。
そのうえ、団子の中に住んでいる「土壌微生物」が作り出す養分を、伸ばした根っこが吸うことで、生育が良くなるといわれています。
「え?団子に土壌微生物がいるの?なんで?」
そのお話は次のセクションで。
【家庭菜園初心者】土の団粒化には「堆肥」と「微生物」が必要

健康で良い野菜を育てるには、土の団粒化が必要と先に書きました。
「じゃぁ、どうやって土が団粒化するの?」
土を団粒化させているのは、土の中にいる「土壌微生物たち」です。
「なんで微生物が土の団粒化と関係あるの?」
土の団粒を作っている小さな小さな土の団子の正体、それは砂粒や粘土粒、そして有機物が分解されてできた「腐植」という物質が寄り集まってできたものです。
この「腐植」を作るのが土壌微生物です。
そして、砂粒や粘土粒、腐植をくっつけて団子にするための接着剤を作るのも、土壌微生物なのです。

そうしてできた団粒に、微生物自らも住みつき、引き続き土の中の有機物を分解し続けます。
土の団粒化、フカフカの土を作るには、土壌微生物が絶対に必要なのです。
「じゃぁ、どうやって土壌微生物を増やせるの?微生物が園芸店で売られているの?」
残念ながら微生物自体は売られていません。
そのかわりに、微生物を呼び寄せるための「エサ」を土の中に投入するのです。
そのエサこそが、堆肥というわけです。
微生物だけじゃなくどんな生き物も、そこに食べるものがあれば寄ってきますよね。
微生物の好みは「有機物」です。
堆肥は有機物の有機物が主な原材料です。
たとえ今はカッチカチの痩せた畑でも、堆肥を入れて耕すことで徐々に微生物が増えていくというわけなのです。
【初心者の土づくり】土の団粒化の方法

フカフカの土には欠かせない「団粒化」には、堆肥と土壌微生物が必要なことが分かりました。
「じゃぁ、実際にカッチカチの畑をどうやって団粒化させていく、家庭菜園初心者でもできる実践方法が知りたい」
手順は3ステップです
①畑を掘り返す
クワやスコップ等で畑にしたい部分の土を掘り起こします。
この時に雑草やゴミ、石等があれば取り除きます。
②堆肥を入れて混ぜる
1㎡あたり1kg程度堆肥を入れます。
堆肥の種類はぶっちゃけ、堆肥であればなんでもOKです。
比較的安いのが、牛ふん堆肥です。
より土壌改良効果が高いのは、バーク堆肥です。
個人的にはバーク堆肥をよく使います。
③畝を立てる等してならす
堆肥を入れて空気を混ぜながら耕したあとは、土をならします。
畝をたててもよし、水はけが良い場所なら、畝はなくても野菜を育てられます。
私の庭では、畝をたてずに野菜を育ててます。
ぶっちゃけますが、実際にカッチカチの土を理想的なフッカフカの土にするには、1~2年かかると思っていた方が無難です。
「え、そんなに待ってられない!今すぐ野菜を育てたい」
その気持ちは痛いほどわかります。
しかし、どれだけ短縮しても、野菜を植えつける2週間前までには堆肥を入れて耕していた方がいいです。
(この時、元肥になる肥料もいっしょにすきこみます。)
理由は、微生物たちのはたらきに関係があります。
堆肥を入れてもすぐには微生物の分解が完了するわけではありません。
堆肥を入れたからといって、すぐに土はフカフカにはならないのです。
まして、これまで手入れもせずにカッチカチだった土地だと、微生物が少ないと考えた方が良いでしょう。
多くの家庭菜園関係書籍やネットの記事でも、「堆肥をすきこんでから2週間以上あける」風な書き方をしているのはそのためと思われます。
おススメは、冬の一番寒い季節に、春から畑をしたい場所に堆肥をいれて置くことです。
どのみち冬の一番寒いときは何も植えられませんので、家庭菜園的には空き時間となります。
この時期を上手に利用して、早めに「土の団粒化」計画を始めてみましょう。
まとめ
土の団粒化とは、土壌微生物と堆肥で土の小さな団子を無数に作って土をフカフカにすることです。
土をフカフカにするには、ある程度時間がかかりますので、余裕を見て畑づくりをしましょう。
あなたの家庭菜園が楽しく豊かになりますように。
最後までご覧くださりありがとうございました。