農家妻しばさくです
ご覧くださり、ありがとうございます。
あなたは、こんなことありませんか?

家庭菜園の本やネットで栽培方法を調べると、たいてい「肥料」と「堆肥」を一緒に土に混ぜるけど、なんで?
肥料と堆肥の違いは?
一緒に入れるとどんな効果があるの?
逆にどちらか(どちらも)入れないとどうなるの?
今回の記事では、以下のことがわかります
- 堆肥と肥料を一緒に施肥する理由
- 堆肥と肥料の違いと適量
- 肥料や堆肥を入れないと作物は育ちにくい
この記事を書いている私、しばさくは、家庭菜園歴7年目突入中の、現役農家妻です。
肥料や堆肥って、案外お金かかりますよね?
入れなくてもいいなら、節約のために省略したいと思うのが世の中の主婦目線です。
しかし、たいていの栽培方法指南書には「肥料」と「堆肥」は両方いれることになっています。
なぜ?
それにはちゃんと理由がありました。
私はこのことを知らずに数年間家庭菜園をやってきて、肥料や堆肥をおろそかにしたばっかりに、数多くの失敗を重ねてきました。
結果しなくていい出費や労力も発生しました。
知らないことでお金や労力を余計にかけるより、きちんと知識を得て購入・使用するほうが何倍もコスパが良いのです。
この記事では、初心者にも分かりやすいように「肥料」と「堆肥」の必要性の事を書きます。
一緒にみていきましょう。
もくじ
【家庭菜園】堆肥と肥料を同時に入れる理由を解説【初心者向け】

結論から書きますと、作物と土を同時に良くするためです。
この解説にはまず、「堆肥」と「肥料」の役割から説明が必要です。
堆肥とは、主に土壌改良のためのものです。
材料は有機物です。
具体的には、わら、枯れ草、落ち葉、動物の糞などなど。
これらを発酵させてできたものが、園芸コーナーでよくみかける堆肥の中身です。
例えば
牛ふん堆肥の原料はウシの糞です
バーク堆肥の原料は木の皮等の植物です
肥料とは、植物を大きく成長させるための栄養が含まれているものです。
材料は堆肥とはことなり、有機物由来のものもあれば、無機物由来のものもあります。
具体的には
有機肥料:油かず、魚粉、鶏糞など生き物由来の材料で作られたもの
化成肥料:鉱物や空気中の窒素等を現代科学や文明の利器で抽出したもの
どちらも工程の差はありますが、植物を大きく成長させるための物という大きなくくりでは同じ意味です。
作物は大きくなるために窒素やリン・カリウム等の養分が必要不可欠です。
人間でいうところの、食事のようなものです。
そして作物を植える土は、作物が根っこを張って水や養分をしっかり吸収するための土台です。
良い土台には良い作物が育ちます。
そして、土台をよくするものが「堆肥」なのです。
作物を植える準備のときに、栄養分である「肥料」と、土台である土を良くする「堆肥」を一緒にいれて、作物を丈夫に大きくする手助けをするのです。
【必見】堆肥と肥料の違いと堆肥の適切な量

前述したように
堆肥:土のために入れる
肥料:作物のため入れる
です
そういえば堆肥って肥料成分は含まれていないの?
って思ったことありませんか?
ちなみに私は、勉強する前の初心者のころは「堆肥=肥料」だと思っていました。
しかし厳密には違うのです。
堆肥は窒素やリン・カリウム等の肥料分がほぼありません。
堆肥だけ入れても、作物は劇的には成長しないのです。
堆肥はあくまでも「土をよくするもの」です。
一般的には「土壌改良剤」と呼ばれています。
なぜ堆肥を入れると土が良くなるのか?
それは、堆肥に含まれている有機物を土の中に入れると、土の微生物量が増えて土が良くなるからです。
土が良くなるとは、カンタンにいうと、作物を育てるのに適した土になること。
まとめると、堆肥を入れることで、微生物量が増えて作物を育てやすい土になるということです。
じゃぁ、どれぐらいの量を入れればいい?
目安は1反(=1ヘクタール=10アール=1000㎡)に1トン(=1000㎏)の堆肥(牛ふん換算)
引用:新版図解土壌の基礎知識より
家庭菜園の規模で1000㎡とか、1トンとか途方もなく大きい数字でピンとこないでしょう?
しかし肥料の量を面積で割ると、1㎡あたりの堆肥量は1kgとなります。
堆肥や肥料を入れないと作物はどうなる?

結論から書きますと、堆肥や肥料を入れないと作物は育ちにくくなります。
今まで特に何も植えず草ボーボーだった土地を耕して作物を植えた場合は、1回目はなんとか育つと思いますし、私もその経験があります。
しかし、同じ土地に何回も肥料も堆肥も入れずに作物を育てると、やがて土中にもともとあった肥料分はなくなり、土地が痩せて生育が悪くなります。
じゃぁ、作物を大きくするだけでいいなら、肥料だけがっつりあげたらいいんじゃないの?
と思いますよね
それをすると、土地が痩せます。
土の中の微生物の量が減って、荒れた土地になりやすいのです。
じゃぁ、痩せた土地に莫大な量の堆肥を入れたらガッツリ向上するんじゃないの?
って思いますよね?
そうでもないんです。
例えば牛糞堆肥は、入れすぎることでカリウムやリンといった栄養素が過剰になりやすく、作物の成長に良くない影響を与える可能性があります。
何事もほどほどが一番ということです。
まとめ
堆肥は「土をよくするもの」
肥料は「作物のご飯」
堆肥は1㎡あたり1㎏ぐらいが適量
堆肥も肥料も、偏らせずにバランスよく与えることで、土にも作物にも良い影響があります
結論
作物を植え育てるときは、「堆肥」と「肥料」の両方必要
最後までご覧くださり、ありがとうございました。